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中国から観光客を買う韓国

作成日: 2016年4月2日 ... 最終更新日: 2017年1月28日

韓国で中国人観光客をめぐり「奇妙な現象」、
韓国のイメージ悪化の原因に
韓国紙

Record china  2016年3月31日 4:50

2016年3月29日、韓国・中央日報は、「韓国はお金を出して中国人観光客を買っている」と報じている。30日付で参考消息網が伝えた。

08年の金融危機以降、韓国経済を支えてきた三つの要素は、サムスンのスマートフォン“Galaxy"、自動車ブランド“現代(HYUNDAI)"、そして"中国人観光客"だ。しかし、最近になって中国人観光客をめぐり「奇妙な現象」が起きているという。

3月初め、ある韓国の旅行会社は、ハルビン市の旅行会社から20人のツアー客を引き継いだ。彼らはソウルや済州島をめぐる4泊5日のツアーの参加者だが、問題は900元(約1万5000円)という破格のツアー料金。これは、ソウルとハルビンの往復航空券よりもずっと安い値段だ。背景には、韓国の旅行会社が中国の旅行会社に紹介料として1人当たり300元(約5200円)を支払っていたという事実があった。つまり、中国から観光客を買っているのだ。

これによって起きるのが旅行商品の投げ売りだ。中国の旅行会社は、中国人観光客を集めたい韓国の旅行会社の中から高い紹介料を払ってくれるところを選ぶ。中国人観光客が韓国に到着して初めて韓国の旅行会社の利益が生まれるため、韓国の旅行会社はさまざまな方法で料金を下げようと必死だ。そして、その埋め合わせは中国人観光客の買い物で行う。免税店から入る手数料はわずか7%であるため、旅行会社は個別に契約した普通の店に中国人観光客を連れて行き、そこで買い物をさせる。

しかし、こうした現象は韓国のイメージを損ねている。中国人観光客も安いツアー料金で韓国に来たのだから、買い物を求められること自体はやぶさかではない。ただ、問題は商品の種類にある。中国人客は、韓国の有名なブランドの化粧品や電気製品を購入したいと思うのだが、ガイドに連れて行かれるのは聞いたこともないようなブランドの店ばかり。買いたくもない商品を買わされ、買わなければガイドに侮辱されるといった状態が生まれ、韓国旅行の満足度が大きく損なわれているのだという。

韓国ソウルに中国から8千人の団体ツアー 過去最大

人民網 日本語版  2016年4月2日 9:46

中国企業が最近6千人の団体で韓国・仁川を訪れ、ビールとフライドチキンのパーティを開催したのに続き、今年5月にはソウルでも同じようなイベントが行われる予定だ。ソウル市と韓国観光公社は同29日、南京中脈科技発展有限公司の社員8千人が5月5日から13日にソウルを訪れる予定で、ソウル史上最大規模の団体ツアーになることを明らかにした。ソウルは約200億ウォン(約19億5千万円)の観光収入を見込む。「環球時報」が韓国紙「中央日報」3月30日付きの報道を引用して伝えた。

同公司の社員が30日に述べたところによると、同公司は1千人規模の団体での韓国観光旅行を予定しているが、詳しいことはまだ明らかになっていないという。

ソウルは、この大規ツアーは数年前から重点プロジェクトとして推進してきたMICE推進政策の成果だとする。MICEとは会議、観光の奨励、国際会議、展示イベントの意味で、それぞれの英語の頭文字を取った。同公社によると、MICEのため韓国を訪れた観光客の消費額は一般の観光客の1.8倍に上る。またMICEは雇用を生み出すペースが、製造業の2倍、情報技術(IT)産業の5倍になる。

韓国紙「朝鮮日報」の3月30日付報道では、ソウルは昨年、中東呼吸器症候群(MERS)の影響で外国人観光客が激減した後、特に中国人団体客の呼び込みを重視するようになり、朴元淳市長自ら北京、上海、杭州などを訪問した。その結果、今回の8千人規模の団体が韓国を訪れるこ運びとなった。韓国観光公社とソウル市は今年1千人以上の「激励団体ツアー」が30から40あるとみる。韓国は中国からの観光ツアーの呼び込みで魅力的な条件を出しており、さきには仁川市とフライドチキン企業が中国人6千人の団体ツアーのビール・フライドチキンパーティの費用を肩代わりした。

分析によると、中国人の団体ツアーが韓国に集中する主な原因は地理的に近いことと、中国語圏には韓流文化の影響が広がっていることだ。韓国の慶煕大学の李忠基教授は、「韓流はいずれ人気が後退していくはずなので、韓国は大規模団体ツアーを継続的に呼び込める体験型観光プロジェクトの開発を急がなければならない。また会議の会場、ホテル・旅館といった設備面の改善が必要だ」と話す。

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